狂犬病ウイルスとは?
きょうけんびょうういるす
狂犬病ウイルスとは、感染動物に咬まれることで人に伝播し、発症するとほぼ100%死に至る致死性の高いRNAウイルスです。
狂犬病ウイルス(Rabies lyssavirus)は、ラブドウイルス科リッサウイルス属に分類される一本鎖マイナス鎖RNAウイルスで、弾丸形(バレット形)の特徴的な形態を持ちます。野生動物や犬・猫などの哺乳類が主な宿主となり、感染動物に咬まれた際に唾液を介してヒトへ伝播します。
ウイルスは咬傷部位から末梢神経に侵入し、軸索輸送によって中枢神経(脳)へ到達します。感染から発症までの潜伏期間は咬傷部位と脳との距離によって異なり、数週間から数か月に及ぶことがあります。発症後は神経症状が急速に進行し、恐水症・恐風症・興奮・麻痺などが現れ、現在の医療でも有効な治療手段はほぼなく、致命率はほぼ100%とされます。
予防には咬傷前ワクチン(暴露前接種)と、咬傷後の迅速な傷口洗浄・ワクチン接種・狂犬病免疫グロブリン投与(暴露後処置)が有効です。日本では動物の狂犬病予防法により犬への予防接種が義務付けられており、現在は国内での感染例はほぼ報告されていませんが、海外では年間数万人規模の死者が出ており、依然として重要な人獣共通感染症です。
使い方・例文
海外で犬に咬まれた際、狂犬病ウイルスへの感染リスクを評価するために医療機関での暴露後処置の要否が判断される場面でこの用語が登場します。
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