焼石膏とは?
やきせっこう
焼石膏とは、天然石膏を加熱脱水して得られる白色の粉末で、水を加えると固化する性質を利用して彫刻・型取り・建築など幅広く用いられる素材です。
焼石膏(やきせっこう)は、天然に産出する二水石膏(CaSO₄・2H₂O)を約150〜180℃で加熱して結晶水を部分的に除去した半水石膏(CaSO₄・½H₂O)のことです。英語では「plaster of Paris(パリの石膏)」とも呼ばれ、フランスのパリ近郊モンマルトルが良質の石膏産地であったことに由来します。
焼石膏の最大の特性は、水と混合すると発熱しながら硬化し、元の二水石膏に近い構造に戻る点です。この硬化速度は数分〜数十分で制御でき、硬化後は寸法変化が小さいため、精密な型取りや複製に適しています。主な用途は次の通りです。
- 彫刻・造形:石膏像や原型の複製、鋳型製作に使われる
- 建築・内装:漆喰(しっくい)の素材や建築用ボード(石膏ボード)として壁・天井材に利用される
- 歯科・医療:歯型の模型や骨折の固定ギプスに用いられる
- 陶芸:陶土成形用の型(石膏型)として広く普及している
芸術の分野では、ロダンやミケランジェロら多くの彫刻家が焼石膏で中間原型を作成し、ブロンズ鋳造や大理石彫刻への橋渡しとして活用してきました。入手のしやすさとコストの低さから、現代でも美術教育や工芸の現場に欠かせない素材です。
使い方・例文
美術学校の彫刻の授業では、まず粘土で原型を作り、焼石膏で型を取って石膏像を複製する工程を学ぶことが多く、素材の扱い方や型取りの基礎技術を習得できます。
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