溶食谷とは?
ようしょくこく
溶食谷とは、石灰岩などの可溶性岩石が雨水や地下水に溶かされてつくられた谷地形で、カルスト地形の一部を形成します。
溶食谷(ようしょくたに)は、石灰岩・ドロマイト・岩塩などの水に溶けやすい(可溶性)岩石が、雨水や地下水中の二酸化炭素による化学的溶食(溶解)作用を受けて生じた谷状の地形です。機械的な侵食ではなく、化学的な溶食が主な形成要因である点が通常の侵食谷と異なります。
石灰岩地帯では、弱酸性の雨水が岩盤の割れ目に浸透し、炭酸カルシウムを溶かしながら地下へ流れていきます。この過程で地表では溶食谷・ドリーネ・ポリエなどの地形が発達し、地下では鍾乳洞などの空洞が形成されます。これら一連の地形をカルスト地形と総称します。
溶食谷の特徴としては以下の点が挙げられます。
- 谷底に表流水がほとんど見られない(水が地下に浸透するため)
- 周囲に石灰岩の岩峰や急崖が発達しやすい
- 谷の形成には数千〜数万年単位の長い時間がかかる
代表的な溶食谷の景観は中国・桂林やベトナム・ハロン湾などで見られ、垂直に切り立つ石灰岩の峰々と谷の組み合わせが壮観な景色をつくり出しています。日本でも山口県の秋吉台などにカルスト地形が発達しています。
使い方・例文
「桂林の奇峰群は石灰岩の溶食谷が発達した典型的なカルスト地形であり、世界的な観光地となっている。」地形学・地質学の授業や教科書でよく登場する語です。
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