洞窟魚とは?
どうくつぎょ
洞窟魚とは、光の届かない洞窟内の水域に適応して進化した魚類の総称で、目が退化し体色が失われているものが多く見られます。
洞窟魚(cave fish)とは、地下の洞窟や地底河川・地底湖に生息し、暗黒環境への適応を遂げた魚類の総称です。世界各地の石灰岩地帯に分布し、これまでに200種以上が記録されています。
洞窟環境への適応として、多くの洞窟魚には次のような特徴が見られます。
- 眼の退化または消失(光がないため自然淘汰の圧力がなく、視覚器官の維持コストが省かれる)
- 体表のメラニン色素の消失による白色または半透明の体
- 側線感覚の発達(水流や振動を感知する能力の向上)
- 嗅覚・味覚の鋭敏化による餌の探索能力の向上
代表的な種としては、メキシコ産のメキシコメクラカラシン(Astyanax mexicanus)が有名で、地上型と洞窟型が同一種として存在し、目の退化の進化メカニズムを研究する上で重要なモデル生物となっています。日本では沖縄の洞窟にのみ生息するリュウキュウアユが洞窟適応の研究対象として知られています。
洞窟魚は進化生物学・生態学において「収斂進化」や「退化的進化」を研究する格好の素材であり、地球上の生命の多様性を探る研究に欠かせない存在です。
使い方・例文
進化生物学の授業や書籍で「洞窟魚の眼の退化は、使われない器官が世代を経て失われていく退化的進化の典型例として紹介される」のように登場します。
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