沸点上昇とは?
ふってんじょうしょう
沸点上昇とは、溶媒に不揮発性の溶質を溶かすと、純粋な溶媒よりも沸点が高くなる現象で、溶質の濃度に比例します。
沸点上昇(ふってんじょうしょう、boiling point elevation)とは、純粋な溶媒に不揮発性の溶質(砂糖・塩・電解質など)を溶かした溶液が、純粋な溶媒よりも高い温度でなければ沸騰しなくなる現象です。凝固点降下・浸透圧と並んで「束一的性質(コリゲーティブ性質)」のひとつに数えられます。
沸点が上昇する理由は、溶液の蒸気圧降下にあります。溶質の分子が溶媒分子の蒸発を妨げるため、溶液の蒸気圧は純粋な溶媒よりも低くなります。沸点は「蒸気圧が外部の大気圧と等しくなる温度」ですから、蒸気圧が低い分だけより高い温度まで加熱しなければ沸騰しなくなるのです。
沸点上昇度(ΔTb)は次のような関係で表されます。
- ΔTb = Kb × m(mは質量モル濃度、Kbはモル沸点上昇定数)
- 溶質の種類によらず、粒子数(モル数)のみに依存する
- 電解質は電離によってイオン数が増えるため、より大きな沸点上昇を示す
日常生活では、パスタをゆでるときに塩を加えると沸点がわずかに上がる(ただし家庭の量では効果はごくわずか)、不凍液(エチレングリコール水溶液)が高沸点を持つ、などの場面に現れます。化学実験や工業プロセスにおける沸点の制御にも広く活用されています。
使い方・例文
料理でパスタ鍋に食塩を加えると沸点がわずかに上昇します。また自動車のラジエーター液(不凍液)は沸点上昇の原理を利用してエンジンの冷却系の沸騰を防いでいます。
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