求核付加反応とは?
きゅうかくふかはんのう
求核付加反応とは、電子対をもつ求核剤が炭素−炭素や炭素−ヘテロ原子の二重結合に攻撃して付加する反応で、アルデヒドやケトンに特有の反応形式です。
求核付加反応(Nucleophilic Addition)とは、電子対を供与する能力をもつ試薬(求核剤)が、電子不足な多重結合(特にカルボニル基 C=O)に攻撃し、π結合が開裂して新たな結合が形成される反応です。
反応の一般的な流れは以下の通りです。
- 求核剤(Nu:)がカルボニル基の炭素(δ+)に電子対を供与しながら攻撃する
- π結合(C=O の二重結合の一方)が切れ、酸素上に負電荷をもつ中間体(アルコキシドイオン)が生じる
- プロトン化などにより安定な付加生成物が得られる
代表的な求核付加反応の例を以下に示します。
- 水の付加:アルデヒドと水が反応してジェミナルジオール(水和物)を生成
- HCNの付加:シアノヒドリンを生成し、アミノ酸合成の前駆体となる
- グリニャール反応:有機マグネシウム化合物がカルボニル化合物に付加し、アルコールを生成
- ヒドリド還元:NaBH₄やLiAlH₄によるカルボニル基の還元もこのカテゴリに含まれる
アルデヒドはケトンよりもカルボニル炭素の電子密度が低く立体障害も小さいため、求核付加が起こりやすいという傾向があります。この違いは、両者の反応性を比較する際の重要な概念です。
使い方・例文
有機化学の授業でグリニャール試薬をケトンに作用させてアルコールを合成する実験や、シアノヒドリン合成によるアミノ酸前駆体の製造プロセスを説明する際に登場します。
この用語をシェア
最終更新: