核膜孔複合体とは?
かくまくこうふくごうたい
核膜孔複合体とは、細胞の核と細胞質の間にあって物質の出入りを厳密に制御するタンパク質の巨大な構造体のことです。
核膜孔複合体(nuclear pore complex:NPC)とは、真核生物の細胞核を包む核膜に埋め込まれた巨大なタンパク質複合体です。核膜は内核膜と外核膜の二重膜からなり、核膜孔複合体はこの二重膜を貫通するように配置されています。
核膜孔複合体の直径はおよそ120ナノメートルで、分子量は哺乳類では約120メガダルトンにも達します。ヌクレオポリンと呼ばれる約30種類・合計数百個のタンパク質サブユニットが八回対称(オクタマー)の精巧なリング状構造を形成しています。
その主な役割は核と細胞質の間の物質輸送です。
- 核外輸送:核内で転写されたmRNAやtRNAを細胞質へ送り出す
- 核内輸送:タンパク質の合成は細胞質で行われるため、転写因子やヒストンなど核内で必要なタンパク質を取り込む
- サイズ選別:小さい分子は自由に通過できるが、大きな分子はインポーチン・エクスポーチンなどの輸送タンパク質と結合しないと通れない
核膜孔複合体の機能不全はがん・神経変性疾患・ウイルス感染との関連が研究されており、基礎医学・創薬の観点からも注目される構造体です。
使い方・例文
細胞の核内で作られたmRNAがリボソームによってタンパク質に翻訳されるために細胞質へ移動するとき、必ず通過するのが核膜孔複合体です。
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