最小有効濃度とは?
さいしょうゆうこうのうど
最小有効濃度とは、薬物が臨床的な効果を示し始める最低限の血中濃度のことで、薬の投与量設計の基準となります。
最小有効濃度(MEC:Minimum Effective Concentration)とは、ある薬物が目標とする薬理作用(鎮痛・殺菌・血糖降下など)を発揮するために必要な、血漿中の最低薬物濃度のことです。薬物動態学と薬力学を結びつける重要な概念です。
投与された薬は吸収・分布・代謝・排泄(ADME)の過程を経て血中濃度が変化します。血中濃度がMECを上回っている時間帯が「薬が効いている時間」に相当します。この概念は投与設計において次のように活用されます。
- 投与量の決定:MECを超えるのに十分な量を投与する
- 投与間隔の設定:次の投与までに濃度がMECを下回らないように間隔を調整する(時間依存性抗菌薬など)
- 持続効果の評価:徐放性製剤では長時間MEC以上を維持できるよう設計される
MECは個人差(年齢・体重・遺伝的多型・臓器機能)によって異なる場合があり、一律の数値では対応しきれないケースもあります。また、MECと毒性が現れる濃度との間の幅が「治療域」を形成します。抗菌薬においてはMECに相当する指標としてMIC(最小発育阻止濃度)が用いられます。
使い方・例文
抗生物質の経口薬を「1日3回食後」と決めるのは、投与間隔中も血中濃度がMECを下回らないように設定しているためです。また徐放錠は1日1回でもMECを維持できるよう設計されています。
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