新古典主義絵画とは?
しんこてんしゅぎかいが
新古典主義絵画とは、18世紀後半から19世紀にかけてヨーロッパで興った、古代ギリシャ・ローマの美術を理想として秩序・明晰さを重んじた絵画様式のことです。
新古典主義絵画(Neoclassical painting)とは、18世紀後半にロココ様式の過剰な装飾への反動として生まれ、古代ギリシャ・ローマの彫刻や壁画に範を取った絵画運動です。理性・道徳・市民的徳義を主題とし、明快な輪郭線・均衡のとれた構図・抑制された色彩を特徴とします。
この運動の背景には、ポンペイやヘルクラネウムの遺跡発掘(18世紀中頃)による古典古代への関心の高まりや、美術批評家ヨハン・ヨアヒム・ヴィンケルマンによる「高貴な単純さと静かな偉大さ」という古代芸術観の普及がありました。啓蒙思想との親和性も高く、フランス革命前後には共和主義的な英雄主義を称える作品が多く生まれました。
新古典主義絵画の主な特徴を挙げると以下の通りです。
- 明確な輪郭線と平面的・彫刻的な人体表現
- 古代の神話・歴史・英雄を主題に選ぶ
- 冷静で理知的な感情表現と抑制された色彩
- 均整のとれた左右対称・水平垂直の構図
フランスのジャック=ルイ・ダヴィッドとその弟子アングルがこの運動を代表する画家として知られています。ダヴィッドの「ホラティウス兄弟の誓い」やアングルの「グランド・オダリスク」はその典型的な作品です。19世紀に入るとロマン主義絵画と対立しながら、アカデミー芸術の主流として長く影響力を保ちました。
使い方・例文
美術館で「ホラティウス兄弟の誓い」(ダヴィッド作)を見ると、英雄的な主題・鮮明な輪郭・劇的な構図という新古典主義絵画の特徴がよくわかります。
この用語をシェア
最終更新: