戦略的自治とは?
せんりゃくてきじち
戦略的自治とは、国家や地域が外部の大国に依存せず、独自の判断で外交・安全保障・経済政策を決定できる自律性のことです。
戦略的自治(Strategic Autonomy)とは、国家や地域共同体が、特定の大国や同盟国への過度な依存を避け、自らの国益に基づいて政治・外交・安全保障・経済の各分野で独立した意思決定を行える能力と状態を指します。
この概念は冷戦終結後の多極化する国際秩序の中で特に重要性が高まり、欧州連合(EU)がアメリカとの関係において自律性を確保しようとする文脈でとりわけ議論されてきました。EUにとっての戦略的自治は、防衛・デジタル・エネルギー・通商の各分野で第三国に左右されない意思決定能力を持つことを意味しています。
戦略的自治を構成する要素として、以下のようなものが挙げられます。
- 軍事・防衛の自律性(自前の安全保障能力)
- 経済的自律性(重要物資のサプライチェーン多元化)
- 技術的自律性(半導体・AI・通信インフラ等の独立性)
- 外交的自律性(多国間での独立した交渉力)
日本においても、米中対立の深刻化やサプライチェーン問題を背景に、戦略的自治の観点から経済安全保障法制が整備されるなど、政策的関心が高まっています。戦略的自治は孤立主義とは異なり、同盟や協力を維持しながらも主体的な選択肢を保持するという考え方です。
使い方・例文
「EUはエネルギー調達においてロシアへの依存を減らし、戦略的自治を高めるための政策を推進した。」といった文脈で使われます。
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