懸留音とは?
けんりゅうおん
懸留音とは、音楽理論において直前の和音の構成音が次の和音へ移行した後も保持され、不協和音を生み出してから解決音へ進む技法のことです。
懸留音(けんりゅうおん、英語:suspension)とは、西洋音楽の和声理論における非和声音のひとつで、前の和音で鳴っていた音が次の和音へ進行する際にそのまま保持(懸留)され、その和音内で一時的に不協和な響きを作り出した後、隣の音(多くは1度または半音下)へ解決する音のことを指します。
- 準備(preparation):前の和音の中で、懸留音となる音が協和音として鳴らされる
- 懸留(suspension):次の和音へ進行しても同じ音が保持され、不協和音を形成する
- 解決(resolution):その音が順次進行(多くは下行)して和音の構成音に落ち着く
代表的な懸留音の種類としては、4-3懸留(4度が3度に解決)・7-6懸留・9-8懸留などがあり、数字は音程関係を示します。バッハやヘンデルなどバロック時代の対位法・和声音楽に多用されており、音楽に緊張感と解放感のドラマチックな流れをもたらします。
懸留音は、カデンツ(終止形)における感情的な高まりを演出するためにとりわけ効果的に使われてきました。現代のポップス・ジャズにおいてもサスペンションコード(sus4など)として広く活用されています。
使い方・例文
「このカデンツには4-3の懸留音が使われており、解決の瞬間に安堵感が生まれるように設計されている」といった形で、楽曲分析・和声法の授業・作曲の解説の場面で使われます。
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