徴税請負とは?
ちょうぜいうけおい
徴税請負とは、国家が租税の徴収権を民間業者に委託し、その業者が税収を前払いして差益を得る財政制度のことです。
徴税請負とは、国家や君主が本来みずから行うべき税の徴収業務を民間の業者(徴税請負人)に委ねる制度です。請負人は一定額の税収をあらかじめ国家に前払いし、その後実際に住民から税を徴収することで差額の利益を得ます。
この制度は古代ローマの「プブリカーニ」や近世フランスの「徴税請負総体」として著名であり、財政力が弱く行政機構が未整備な国家が手っ取り早く財源を確保する手段として広く用いられました。請負人はしばしば商人・金融業者であり、徴収能力と資金力を持つ者が参入しました。
制度の問題点として、以下が挙げられます。
- 請負人が利益最大化のため住民から過剰に徴収する
- 腐敗・不正が蔓延しやすい
- 社会不満の増大(フランス革命の一因ともされる)
- 国家が実際の税収を正確に把握できない
近代以降、官僚制の整備と財政近代化によって多くの国で廃止されましたが、途上国の一部では類似の委託形態が残る場合もあります。徴税請負は財政史・行政史において、国家権力と民間資本の関係を示す重要な概念です。
使い方・例文
近世フランスでは国王が徴税請負人に税収権を売却し、請負人は農村で苛酷な徴収を行ったため民衆の不満が高まり、フランス革命の背景の一つとなりました。
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