形臨とは?
けいりん
形臨とは、古典の書の手本を忠実に模倣し、字形・線質・バランスを正確に再現することを目的とした書道の臨書方法です。
形臨(けいりん)は、書道における臨書(古典の書を手本として模写する練習法)の一形態です。臨書には大きく「形臨」「意臨」「背臨」の三つの段階があり、形臨はそのうち最も基礎的な段階に位置します。
形臨の目的は、手本の文字の形・線の太細・起筆と終筆の形・字間や行間のバランスなどを、できる限り忠実に再現することです。見て模倣するという直接的なアプローチにより、手本がもつ技術的な要素を身体で習得していきます。書道を学ぶ際には最初にこの形臨から入り、手本の「かたち」を正確に写し取る訓練を積み重ねます。
三種の臨書の比較は以下のとおりです。
- 形臨 — 字の形・筆跡を忠実に模倣する。初学者から上級者まで基本として行う
- 意臨 — 形の模倣にとどまらず、筆者の精神・意図・気韻を汲み取ることを重視する
- 背臨 — 手本を見ずに記憶をたよりに書く。臨書の総仕上げとされる
形臨を通じて身についた技術は、そのまま模倣で終わるのではなく、最終的には学習者自身の「臨書を超えた表現」へと昇華させることが書道の理想とされます。楷書・行書・草書・篆書・隷書など、書体の特性に応じた形臨の手法がそれぞれ重視されています。
使い方・例文
「書道教室では最初の数年間、王羲之の『蘭亭序』を手本に形臨を繰り返し、筆の動かし方と線の質を身体で覚える練習を行う」のように、書道の指導・学習の文脈で使われます。
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