巻子本とは?
かんすぼん
巻子本とは、長い紙や皮などを連ねて巻物状にした書物の形式で、日本や中国の古典籍に多く見られます。
巻子本(かんすぼん)とは、複数枚の紙や絹などを横につなぎ合わせて一本の長い帯状にし、端に軸棒を付けて巻き取る形式の書物です。「巻物(まきもの)」とも呼ばれ、英語では「scroll」に相当します。
巻子本は東アジアの書物の最古の形式のひとつで、中国から日本へ仏教経典とともに伝来しました。奈良時代・平安時代の日本では文書・経典・絵巻など多くの書物がこの形式で作られました。読む際は右手で巻き取りながら左手で広げるようにして横書きのテキストを読み進めます。縦書きの場合は上から下へ読みながら右から左へ展開します。
巻子本の構造上の特徴は以下のとおりです。
- 軸(じく):巻き取りの中心となる棒状の芯
- 表紙(外題・題簽):外側に貼られた書名を記したラベル
- 見返し:本紙の前後に付ける装飾的な紙
- 帙(ちつ):保管・携帯用の包み
絵巻物(源氏物語絵巻・鳥獣人物戯画など)もこの形式を採用しており、物語を絵と詞書(ことばがき)で展開するうえで巻物の「連続して見せる」特性が活かされています。現代でも掛け軸・賞状・書道作品などに名残が見られます。
使い方・例文
「正倉院に伝わる奈良時代の文書や、寺院に所蔵される仏教経典の多くは巻子本の形式をとっています」のように、日本・中国の古典文化や書物史を説明する文脈で登場します。
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