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多重共線性とは?

たじゅうきょうせんせい

多重共線性とは、回帰分析において複数説明変数間に強い相関関係が存在する状態を指し、回帰係数の推定が不安定になる問題を引き起こします。

多重共線性(Multicollinearity)は、重回帰分析を行う際に、説明変数独立変数)どうしの間に高い相関関係がある状態のことです。たとえば「気温」と「アイスの売上」を別々の変数として同じモデルに組み込んだ場合のように、変数が互いに線形に近い関係にあると問題が生じます。

問題が起きるメカニズムは、最小二乗法の計算に関係しています。回帰係数を求める際には逆行列の計算が必要ですが、説明変数間の相関が完全(または近似的)に1になると逆行列が存在しない(または数値的に不安定になる)ため、各変数の個別の効果を切り離して推定できなくなります。

多重共線性が生じると、次のような現象が観察されます。

  • 標準誤差が大きくなり、回帰係数の信頼区間が広がる
  • 係数の符号が理論と逆転したり、非常に大きな値になったりする
  • モデル全体のF検定は有意でも、個別の変数のt検定が非有意になる
  • 小さなデータの変化で係数が大きく変動する

検出にはVIF(分散拡大係数)が広く使われ、VIFが10を超える変数は多重共線性の疑いが強いとされます。対処法としては、相関の高い変数の一方を除外する、主成分分析で変数を合成する、リッジ回帰などの正則化手法を用いるといった方法があります。統計モデルの解釈精度と予測精度を高めるうえで、多重共線性の診断は欠かせないステップです。

使い方・例文

住宅価格の回帰分析で「部屋数」と「床面積」を同時に説明変数に用いると、両者が強く相関するため多重共線性が発生し、それぞれの係数推定が不安定になる典型例として挙げられます。

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