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塩化チオニルとは?

えんかちおにる

塩化チオニルとは、化学式SOCl₂で表される無機化合物で、有機合成において酸塩化物を作る際に広く使われる試薬です。

塩化チオニル(えんかチオニル、Thionyl chloride)は、化学式SOCl₂で表される硫黄塩素を含む無機化合物です。常温では刺激臭のある無色〜淡黄色液体であり、水や湿った空気と激しく反応して塩化水素(HCl)と二酸化硫黄(SO₂)を発生させます。

化学における最も重要な用途は、カルボン酸を酸塩化物(アシルクロリド)に変換する反応です。カルボン酸にSOCl₂を反応させると、ヒドロキシ基がクロロ基に置換されてアシルクロリドが得られます。アシルクロリドはアミドやエステルの合成に使われる活性な中間体であり、医薬品や農薬の製造において広く利用されています。

また、アルコールから塩化アルキルを合成する際にも使われます。塩化チオニルを用いた反応の利点は、副生成物(SO₂とHCl)がいずれも気体として反応系外に逸散するため、生成物の精製が容易になることです。

一方で、塩化チオニルは腐食性・毒性が高く、吸入や皮膚への接触は危険です。取り扱いにはドラフト内での作業や適切な保護具の着用が必要で、廃液処理にも注意が求められます。工業的には医薬品・農薬・染料の合成中間体製造において重要な試薬として位置づけられています。

使い方・例文

有機化学の実験室では、安息香酸などのカルボン酸に塩化チオニルを加えて塩化ベンゾイル(酸塩化物)を合成し、さらにアミンと反応させてアミド化合物を作る手順で使われます。

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