国衙とは?
こくが
国衙とは、律令制における地方行政の中心機関で、国司が政務を行った役所およびその周辺の行政区域を指します。
国衙(こくが)とは、律令制のもとで各国(令制国)に設置された地方行政機関のことです。中央から派遣された国司が政務を執り行う役所(国府の官衙)およびその周辺の支配地域を指します。
律令制が整備された奈良時代以降、日本は68か国に区分され、それぞれの国に国司が派遣されました。国衙では税の徴収・裁判・治安維持・道路管理など、地方行政全般が処理されていました。国衙の中心となる建物群を「国府」と呼ぶこともあり、周辺には国分寺・国分尼寺も設置されました。
平安時代後期になると、国司が現地に赴かず代理人(目代・在庁官人)に政務を任せるようになりました。この在庁官人が管轄する国衙の直轄地を「国衙領(こうりょう)」と呼び、荘園と並ぶ土地支配の柱となりました(荘園公領制)。
鎌倉時代以降、幕府が守護・地頭を全国に配置すると、国衙の権限は次第に形骸化していきました。しかし、在庁官人の末裔が地方武士として成長するなど、国衙は中世武士団の形成にも影響を与えた重要な存在です。
使い方・例文
「国衙領(公領)と荘園が並存した」という文脈や、「国衙の在庁官人が地方行政を担った」という形で、平安・鎌倉時代の地方制度を説明する際に登場します。
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