原子層堆積とは?
げんしそうたいせき
原子層堆積(ALD)とは、原子1層ずつを交互に反応させることで極めて均一で薄い膜を形成する成膜技術です。
原子層堆積(Atomic Layer Deposition、ALD)は、化学気相堆積(CVD)を発展させた薄膜形成技術で、原子または分子レベルで膜厚を精密に制御できることが最大の特長です。1970年代にフィンランドの研究者によって開発され、半導体の微細化が進む中でその重要性が急速に高まりました。
プロセスは以下の4ステップを1サイクルとして繰り返します。
- 前駆体ガス(原料A)を導入し、基板表面に吸着させる
- 過剰な前駆体をパージ(不活性ガスで排出)する
- 反応ガス(原料B)を導入し、表面吸着分子と反応させ原子層1枚を形成する
- 副生成物と過剰ガスをパージする
この自己停止的(self-limiting)な反応機構により、膜厚はサイクル数に比例して精密に制御でき、複雑な三次元構造の上にも均一に成膜できます。成膜できる材料はアルミナ・酸化ハフニウム・窒化チタンなど多岐にわたります。
主な応用分野は半導体デバイスのゲート絶縁膜・バリア層、リチウムイオン電池の電極保護膜、医療デバイスのコーティングなどです。スピンコーティングや従来のCVDでは対応が難しいナノスケールの均一成膜が求められる場面で不可欠な技術となっています。
使い方・例文
最先端の半導体チップ製造において、トランジスタのゲート絶縁膜として数ナノメートルの酸化ハフニウム膜を形成するときに原子層堆積が使われます。
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