冊子本とは?
さっしぼん
複数の紙を重ねて折り、綴じ合わせた形式の本で、現代の一般的な本の原型となる製本様式です。
冊子本(さっしぼん)とは、複数枚の紙を重ねて二つ折りにし、それを束ねて綴じた形式の書物のことです。書誌学や古典籍の分野では、巻子本(かんすぼん・巻物形式)と対比して用いられる概念で、「コデックス(Codex)」とも呼ばれます。
古代・中世においては、文書を記録する媒体として巻物(パピルス・羊皮紙など)が主流でしたが、冊子本形式はページをめくって特定箇所を素早く参照できる利便性から、4〜5世紀頃のキリスト教世界を中心に急速に普及しました。日本には中国を経由して冊子の形式が伝わり、平安時代以降に写本や版本として広まりました。
冊子本の綴じ方にはさまざまな種類があります。
- 和綴じ(糸綴じ):日本の伝統的な和装本に見られる
- 糸かがり綴じ:洋書で多く用いられる丈夫な綴じ方
- 無線綴じ:接着剤で背を固める現代の一般的な製本方式
- 中綴じ:冊子の中央をホチキスや糸で綴じる方式
現代では「冊子」という言葉は薄い小冊子・パンフレット・資料集なども含む広義で使われますが、書誌学的文脈での「冊子本」は主に巻物と区別する製本形態を指します。書物の歴史・文化を論じる際の基礎的な概念です。
使い方・例文
書誌学・図書館学の解説や古典籍の展示・説明文で使われます。「巻子本から冊子本への移行」「冊子本形式で伝わった平安期の写本」のように登場します。
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