免罪符とは?
めんざいふ
免罪符とは、中世カトリック教会において罪に対する罰を軽減・免除するとして販売・頒布された証書のことで、宗教改革の引き金となった歴史的事象です。
免罪符(めんざいふ)とは、中世ヨーロッパのカトリック教会において、罪の告白後に科される「罰(霊的・現世的な苦しみ)」を軽減または免除するとして発行された証書・文書のことです。ラテン語では「Indulgentia(インドゥルゲンティア)」といい、「大赦」「贖宥状(しょくゆうじょう)」とも訳されます。
神学的には、免罪符はキリストや聖人たちの「功徳の宝庫」から引き出される霊的な恩典とされ、正式な告解(懺悔)を経た上で適用されるものでした。しかし中世末期には、十字軍の費用調達やバチカンのサン・ピエトロ大聖堂建設資金などを目的に積極的に販売されるようになり、「金を払えば罪が許される」という誤解を生む運用が広まりました。
免罪符の乱用は16世紀初頭に頂点を迎え、1517年にマルティン・ルターが「95か条の論題」を提示してその神学的問題点を批判したことが宗教改革の大きな契機となりました。主な問題点は以下のとおりです。
- 金銭で霊的恩恵を購入できるという商業化
- 真の悔悛なしに罰が免除されるとの誤解の蔓延
- 教会権力による贖宥権の濫用
現在のカトリック教会でも「大赦」の制度は存在しますが、金銭との交換は厳しく否定され、祈り・断食・巡礼などの霊的行為と結びついた形で運用されています。
使い方・例文
「ルターが免罪符の販売を批判した論題を教会の扉に貼り出した」という歴史的場面で有名で、西洋史や宗教改革を学ぶ授業で必ず登場する用語です。
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