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偽終止とは?

ぎしゅうし

偽終止とは、音楽で本来の完全終止を期待させながら別のコードで意表をつく終止法のことです。

偽終止(ぎしゅうし)とは、西洋音楽の和声理論における終止法の一種で、ドミナント(属和音)の後に本来期待されるトニック(主和音)が来ず、代わりに別の和音が現れることで聴衆に驚きや余韻をもたらす手法です。英語では「Deceptive Cadence」または「Interrupted Cadence」とも呼ばれます。

通常の完全終止(V→I)では、属和音から主和音へと解決することで音楽的な完結感が生まれます。偽終止ではこの解決が「裏切られ」、多くの場合属和音から第6音上の和音(Ⅵ)へと進行します。短調ではⅥ度が長調の主和音に当たる関係から、特に印象的な効果が生まれます。

作曲家はこの手法を用いて、楽曲の流れを意図的に引き延ばしたり、感情的な緊張を持続させたりします。バッハからベートーヴェン、ロマン派の作曲家に至るまで広く用いられており、聴き手の期待を巧みに操る技法として高く評価されています。ポップスやジャズでも同様の効果を狙った和声進行が多用されます。

使い方・例文

交響曲のクライマックスで終わりそうな場面が、偽終止によって予想外のコードに進行し、音楽がさらに続いていく—そのような場面で登場する概念です。

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