倚音とは?
いおん
倚音とは、和音の構成音ではない音が拍の強い位置で鳴り、その後に和音音へ解決する装飾的な非和声音のことです。
倚音(いおん、アポジャトゥーラ、英: appoggiatura)とは、旋律において和音に属さない音(非和声音)が拍の比較的強い位置に置かれ、半音または全音下の和音音へ滑らかに解決する音型のことです。「倚」の字は「もたれかかる」を意味し、和音音に寄り添いながら一種の緊張を生み出す効果があります。
倚音の主な特徴は以下のとおりです。
- 強拍に非和声音が現れる(弱拍に現れるものは経過音や刺繍音と区別される)。
- 前後の音との間で不協和を生じさせ、解決へ向かう緊張感を演出する。
- 解決先の和音音は通常、倚音より半音または全音低い(まれに高い場合もある)。
倚音はバロックから古典派にかけての声楽・器楽曲で頻繁に使われ、感情表現の重要な手法とされました。古典派以前は装飾音符として小さく記譜されることが多く、演奏者が臨機応変に解釈する余地がありましたが、ハイドン・モーツァルトの時代には通常の音符として正確に記されるようになりました。
ポピュラー音楽でも「コード外の音がビートの頭に乗ってコード音へ落ちる」フレーズとして広く使われ、メロディに感情的な訴求力を持たせる効果があります。
使い方・例文
歌でコードがCのとき、旋律がE(和音音)の半音上のF(非和声音)から強拍で始まってEに解決する場合、そのFが倚音にあたります。
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