今草とは?
きんそう
今草とは、中国の書体のひとつで、草書の中でも読みやすさを保ちながら流麗な曲線美を持つ書風です。
今草(こんそう)は、漢字の書体である草書の一形態で、特に中国・唐代以降に確立された標準的な草書スタイルを指します。草書とは楷書や行書をさらに崩した書体の総称ですが、今草はその中でも一定の法則に従って字形が整理されており、解読のための共通基準が存在します。
草書の歴史は古く、隷書を速く書くための略体として漢代に芽生えました。その後、魏晋南北朝時代を経て唐代に入ると、王羲之や王献之らの書風を規範とした今草が定着し、書法の主流として広く学ばれるようになりました。今草という名称は、古い草書の形態である「章草」に対して「現代の草書」という意味合いを持ちます。
今草の特徴としては以下の点が挙げられます。
- 画と画をつなぐ「連綿」の筆使いが多用される
- 字形は崩されているが、一定の約束事のもとで統一感がある
- 点画が省略・変形されるが、字ごとの識別は可能
- 流れるような筆勢と余白の美が重視される
書道の学習においては楷書・行書の習得後に草書へ進むのが一般的であり、今草はその代表的な草書体として各種手本・教科書に採用されています。日本の書道教育においても基礎的な草書として位置づけられ、王羲之の「十七帖」などが代表的な古典手本とされています。
使い方・例文
書道の展覧会では、流れるような今草で書かれた漢詩の作品がたびたび出品され、その筆勢の美しさが鑑賞されます。
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