草書とは?
そうしょ
草書とは、漢字の書体の一つで、楷書や行書をさらに崩して流れるように書いた書体であり、速記性と芸術的な表現力を兼ね備えています。
草書(そうしょ)は、漢字の書体(字体)のうち最も筆画を省略・連続させた書体です。楷書・行書と並んで三大書体の一つに数えられ、速く書けるよう点画を大きく省略し、複数の画をつなげて流れるように記します。
草書の成立は中国・前漢時代にさかのぼるとされ、実用的な速記の必要性から自然に発展しました。古来の隷書を素早く書き崩した「章草(しょうそう)」が原型となり、その後より自由な「今草(きんそう)」が発展し、一筆書きに近い「狂草(きょうそう)」へと展開しました。
草書の特徴は以下の通りです。
- 点画が極限まで省略・変形されており、楷書の形からは読み取りにくい
- 複数の点画が連続してつながり、流れるような線を形成する
- 書き手の個性や感情が反映されやすく、書道芸術として高く評価される
- 同一文字でも書き手によって形が異なる場合があり、判読には訓練を要する
日本では、平安時代の仮名(ひらがな)の成立にも草書が深く関わっており、漢字の草書体を崩したものが仮名文字の原型となりました。現代では日常の実用書体としては使われないものの、書道の芸術表現として広く親しまれています。王羲之・張旭・懐素(かいそ)などの古典書家の作品は今日も手本として学ばれています。
使い方・例文
書道の展覧会で、墨の流れるような線が紙面を走る作品を目にしたとき、それが草書で書かれた漢詩であることは多く、楷書とは全く異なる躍動感のある表現に驚かされます。
この用語をシェア
最終更新: