張旭とは?
ちょうきょく
張旭とは、唐代中国を代表する書家で、狂草の開祖として知られる奔放な筆法と革新的な書風で後世に多大な影響を与えた人物です。
張旭(ちょうきょく、生没年不詳。盛唐期・8世紀に活躍)は、中国唐代の書家であり、草書、とりわけ狂草の分野において最高峰の存在として位置づけられています。字は伯高(はくこう)、呉郡(現在の江蘇省蘇州)の出身とされます。
張旭は官吏としての経歴も持ちますが、その名声は書の才能によってもたらされました。酒を愛し、酔った状態で筆を振るうことが多かったと伝えられ、「張顛(ちょうてん)」、すなわち「狂った張」という異名を持ちました。頭髪に墨をつけて壁に書いたという逸話も残っており、当時から伝説的な書家として語り継がれていました。
彼の草書の特徴としては以下が挙げられます。
- 一気呵成に書き下す激しい連綿筆法
- 筆速の急激な変化による渇潤の対比
- 整然とした字形よりも全体の気勢・リズムを優先
- 感情と精神が直接筆線に宿るような迫力
後代の懐素もその影響を受け、「酔素(酔った懐素)」と並んで「顛張酔素」と称されました。張旭の楷書作品「郎官石柱記」も残っており、草書一辺倒でなく楷書においても優れた技量を持っていたことがわかります。書の芸術性を極限まで高めた張旭は、中国書道史における最重要人物のひとりです。
使い方・例文
書道史の講義では、狂草の誕生を語る際に必ず張旭の名が挙がり、その伝説的な逸話とともに紹介されます。
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