事象の地平線とは?
じしょうのちへいせん
事象の地平線はブラックホールの境界面で、これより内側では光も脱出できず、外部の観測者には内部の情報が一切届かない特殊な領域の境界です。
事象の地平線(じしょうのちへいせん、英:Event Horizon)は、ブラックホールを取り囲む境界面のことです。この境界の内側では重力があまりにも強く、光でさえも脱出することができません。そのため、外部の観測者には事象の地平線の内側で起きている出来事(事象)を知る手段がまったくなく、情報の「壁」として機能します。
事象の地平線はアインシュタインの一般相対性理論から導かれる概念です。ブラックホールの重力源となる特異点から、事象の地平線までの距離は「シュヴァルツシルト半径」と呼ばれ、天体の質量に比例します。例えば太陽と同じ質量のブラックホールの場合、シュヴァルツシルト半径は約3キロメートルとされます。
事象の地平線に関して特に興味深い点として、以下が挙げられます。
- 外部の観測者から見ると、地平線に近づく物体は時間の遅れにより永遠に表面に張り付いて見える(時間の引き伸ばし効果)
- 落下する物体自身は地平線を通過する際に特別な変化を感じない(局所的には自由落下)
- スティーブン・ホーキングが提唱した「ホーキング放射」では、量子効果により地平線付近でわずかなエネルギーが放出されるとされる
2019年には国際共同プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が初めてブラックホールの影(事象の地平線の輪郭)の撮影に成功し、科学的に大きな話題となりました。
使い方・例文
「ブラックホールに関する解説では必ず登場する概念で、『事象の地平線を越えた先からは光も戻れない』という表現で、その境界の絶対性が説明されます。」
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