乳糜管とは?
にゅうびかん
乳糜管とは、小腸の絨毛の中心に存在するリンパ管の一種で、食事由来の脂肪を吸収して乳び(乳糜)としてリンパ系へ運ぶ管です。
乳糜管(にゅうびかん、lacteal)は、小腸の粘膜を覆う無数の突起「絨毛(じゅうもう)」の中心部に存在する特殊なリンパ管です。食物中の脂質(トリグリセリドなど)が消化・吸収される際の主要な輸送路として機能します。
脂質の吸収経路は次のとおりです。
- 食事中の脂肪が膵リパーゼなどで脂肪酸とモノグリセリドに分解される
- 小腸上皮細胞(腸細胞)に取り込まれ、細胞内でトリグリセリドに再合成される
- コレステロールやタンパク質と結合し「カイロミクロン(乳糜粒子)」が形成される
- カイロミクロンは毛細血管より大きいため血管には入れず、乳糜管(リンパ管)へ放出される
- 乳糜管→腸リンパ幹→胸管→鎖骨下静脈を経て血流へ合流する
乳糜管を流れるリンパ液は脂肪を含むため乳白色を呈し、「乳び(chyle)」と呼ばれます。これが「乳糜(にゅうび)」の語源です。水溶性の糖・アミノ酸・ミネラルなどが門脈経由で直接肝臓へ運ばれるのに対し、脂質はリンパ系を通るという経路の違いが特徴です。
乳糜管の障害(乳び胸・乳び腹水)は外傷や腫瘍・手術後の合併症として生じることがあり、臨床的にも重要な構造です。
使い方・例文
脂っこい食事後に小腸の絨毛の中心で吸収した脂肪がリンパ液(乳び)として運ばれていく経路を学ぶ際、医学・栄養学の教科書で乳糜管という語が登場します。
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