ロックイン増幅器とは?
ろっくいんぞうふくき
ロックイン増幅器とは、ノイズの中に埋もれた微弱な信号を特定の周波数に同期して選択的に取り出す計測機器です。
ロックイン増幅器(Lock-in Amplifier)は、参照信号と同じ周波数を持つ成分だけを検出する同期検波技術を核にした計測装置です。通常の増幅器では信号と一緒にノイズも増幅されてしまいますが、ロックイン増幅器は参照周波数と位相が一致する信号だけを取り出すため、信号対雑音比(S/N比)を劇的に改善できます。
動作原理は「位相敏感検波(PSD)」と呼ばれます。入力信号と参照信号を掛け合わせると、同周波数の成分は直流(DC)に変換され、その他の周波数成分は交流として残ります。この後に低域通過フィルタ(ローパスフィルタ)を通すことで直流成分だけを抽出し、目的の信号の振幅と位相を正確に求めます。
主な応用分野は次のとおりです。
- 半導体・薄膜の電気特性測定
- 光学測定(微弱な蛍光・吸収スペクトル)
- 表面科学・走査型プローブ顕微鏡(AFM/STM)の制御
- 磁気・超音波センサーの信号解析
現代の研究室では、周波数分解能が非常に高いデジタル型ロックイン増幅器が広く使われており、帯域幅の調整やハーモニック測定が容易になっています。微小な物理量を高精度で検出できるため、基礎研究から産業計測まで欠かせないツールです。
使い方・例文
例えばレーザーを一定の周波数でチョッパーにより断続させ、試料からの微弱な反射光をロックイン増幅器でそのチョッパー周波数に同期して検出すると、室内照明などのノイズを排除して信号だけを取り出せます。
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