モーメンタムホイールとは?
もーめんたむほいーる
モーメンタムホイールとは、回転する質量体の角運動量を利用して人工衛星などの姿勢を制御・安定化させる装置です。
モーメンタムホイール(Momentum Wheel)とは、人工衛星や宇宙探査機の姿勢制御システムに使われる回転装置で、電動モーターで重い円盤(フライホイール)を高速回転させることで、その角運動量を利用して機体の向きを維持または変化させるものです。
宇宙空間ではスラスタ噴射以外に外力がないため、姿勢変更には角運動量の交換が使われます。モーメンタムホイールは常に一定の方向に大きな角運動量を持ち続けることで機体の姿勢を安定させます。これに対してリアクションホイール(Reaction Wheel)は角運動量をゼロ付近で変化させて姿勢を能動的に変更する装置で、モーメンタムホイールと合わせて「ホイール系姿勢制御」と総称されることもあります。
モーメンタムホイールの特長は以下のとおりです。
- 燃料を消費せずに長期間姿勢を維持できる
- 電力さえあれば動作し続けられる
- コマ(ジャイロ)と同じ原理で姿勢の乱れに抵抗する
- 複数軸への搭載により3軸方向の姿勢制御が可能
人工衛星の指向精度は搭載センサーや望遠鏡の性能に直結するため、モーメンタムホイールは通信衛星・地球観測衛星・科学衛星のいずれにとっても重要なコンポーネントです。故障時の冗長性確保のため複数基を搭載する設計が一般的です。
使い方・例文
地球観測衛星がカメラで特定の地点を正確に撮影するために、モーメンタムホイールを使って機体の向きをミリ度単位で精密に制御・維持している場面が典型的な用例です。
この用語をシェア
最終更新: