ポアソンの方程式とは?
ぽあそんのほうていしき
静電場・重力場・熱伝導など物理学の多くの場で成り立つ、スカラー関数の空間的な分布を記述する偏微分方程式です。
ポアソンの方程式(Poisson's equation)は、フランスの数学者シメオン・ドニ・ポアソンにちなんで名づけられた偏微分方程式で、数学・物理学・工学の広範な分野で基本的な役割を果たします。
数学的には、スカラー関数 φ に対して「∇²φ = f」という形で表されます。左辺の ∇²(ラプラシアン)は関数の二次空間微分の和を表し、右辺 f はその空間に存在する源(ソース)や負荷を表す関数です。右辺がゼロのとき、つまり「∇²φ = 0」はラプラス方程式と呼ばれ、ポアソンの方程式の特殊ケースに相当します。
ポアソンの方程式が現れる代表的な物理場は以下のとおりです。
- 静電気学:電荷密度が与えられた空間における電位φの分布を求める(ガウスの法則の積分形から導出)
- 重力:質量密度から重力ポテンシャルの分布を求める
- 熱伝導:定常状態での温度分布を求める
- 流体力学:非圧縮流れの圧力場を求める
この方程式を解くには境界条件が必要で、解析的に解けるケースは限られています。実際の工学問題では有限要素法(FEM)や有限差分法などの数値解法が広く用いられます。コンピュータグラフィックスや機械学習の分野でも活用されており、現代科学技術の基盤的な数式のひとつです。
使い方・例文
電子回路のシミュレーションで基板内の電位分布を計算したり、ゲーム開発でリアルな照明・影の計算を行ったりする際に、内部ではポアソンの方程式を数値的に解くアルゴリズムが動いています。
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