ボース・アインシュタイン統計とは?
ぼーすあいんしゅたいんとうけい
ボース・アインシュタイン統計とは、スピンが整数の粒子(ボソン)が従う量子統計で、複数粒子が同一状態を占めることを許す統計法則のことです。
ボース・アインシュタイン統計(Bose-Einstein statistics)とは、インドの物理学者サティエンドラ・ナート・ボースとアルベルト・アインシュタインが1924〜1925年に提唱した量子統計力学の法則です。スピン量子数が整数(0, 1, 2, …)の粒子であるボソン(bosons)に適用され、複数の粒子が同一の量子状態を占めることができます。
これはパウリの排他原理によって同一状態の共存が禁じられるフェルミ・ディラック統計(フェルミオン用)と対照的です。エネルギー ε の状態に存在するボソンの平均粒子数は次の分布関数で表されます。
n(ε) = 1 / [exp((ε − μ) / kT) − 1]
ここで μ は化学ポテンシャル、k はボルツマン定数、T は温度です。分母に「−1」があることが特徴で、μ → ε となるとき n(ε) が発散し、多くの粒子が最低エネルギー状態に凝縮する「ボース・アインシュタイン凝縮(BEC)」が起こります。
ボース・アインシュタイン統計が関わる重要な現象・応用を挙げます。
- 光子の統計(黒体放射・プランクの放射則の導出)
- 超流動(液体ヘリウム4の λ 転移)
- 超伝導(クーパー対がボソンとして振る舞う)
- レーザー光の干渉・コヒーレンス
- 1995年に初めて実現した希薄ガスの BEC
現代の量子光学・量子情報・物性物理において、ボース・アインシュタイン統計は不可欠な基礎理論です。
使い方・例文
レーザーは多数の光子が同一の量子状態(同じ振動数・位相・進行方向)を占めるボース・アインシュタイン統計の性質を活用して、高いコヒーレンスを実現しています。
この用語をシェア
最終更新: