ベーダ・ウェネラビリスとは?
べーだうぇねらびりす
ベーダ・ウェネラビリスとは、7〜8世紀のイングランドで活躍した修道士・神学者・歴史家で、『イングランド教会史』を著した「英国史の父」として知られる人物です。
ベーダ・ウェネラビリス(Beda Venerabilis、672/673〜735年)は、アングロサクソン期のイングランド北部(現ノーサンバーランド地方)に生まれた修道士・聖職者・学者です。「尊者ベーダ(Venerable Bede)」とも呼ばれ、その生涯の大半をウェアマス=ジャロー修道院で過ごしながら、膨大な著作を残しました。
彼の最大の業績は731年頃に完成した『イングランド教会史(Historia Ecclesiastica Gentis Anglorum)』です。この書はブリタニアへのキリスト教伝来から自身の時代までを詳細に記述した歴史書で、以下の点で画期的でした。
- 一次資料・口承・証言を批判的に検証する歴史記述の方法論
- ラテン語による体系的なイングランド史の確立
- 西暦紀元(Anno Domini)を用いた年代表記の普及に大きく貢献
- 異なる民族(アングル・サクソン・ケルトなど)を「イングランド人」として統合する意識の醸成
ベーダはまた、聖書注解・自然科学・天文学・詩作など多分野にわたる著作でも知られ、中世ヨーロッパのスコラ学の基礎を築いた知識人でもあります。836年のアーヘン公会議で「尊者(Venerabilis)」の称号が授与され、1899年にはローマ教皇レオ13世によって「教会博士」に列せられました。歴史学・神学・英語文化の源流を語るうえで欠かすことのできない人物です。
使い方・例文
イングランドの初期キリスト教史や中世ヨーロッパの歴史学の授業で、「英国史の父」としてベーダ・ウェネラビリスの名前が紹介されます。
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