ハインリヒ・フォン・クライストとは?
はいんりひふぉんくらいすと
ハインリヒ・フォン・クライストは、18世紀末から19世紀初頭に活躍したドイツの劇作家・小説家で、近代文学の先駆けとして高く評価されています。
ハインリヒ・フォン・クライスト(Heinrich von Kleist、1777〜1811年)は、ドイツのロマン主義時代を代表する作家であり、戯曲と短編小説の両分野で独自の文学世界を築きました。プロイセンの軍人貴族の家系に生まれ、軍人としての訓練を受けましたが、文学への情熱を捨てられず作家の道を歩みました。
代表的な戯曲には、「こわれがめ」(Der zerbrochne Krug)、「ペンテジレーア」、「ホンブルク公子」などがあります。いずれも人間の内面の葛藤や、運命の不条理をテーマとした作品で、古典主義の形式美を受け継ぎながらも独自の緊張感を持っています。
小説・短編においても、「チリのルシア」「ミヒャエル・コールハース」などは、正義と暴力、個人と社会の対立を鋭く描き、現代にも通じる普遍的なテーマを扱っています。
生前はほとんど認められることなく、1811年に34歳で自らの命を絶ちましたが、没後その作品は再評価が進み、カフカやリルケをはじめ多くの作家に影響を与えました。現代では近代ドイツ文学の最重要人物の一人と位置づけられています。
使い方・例文
ドイツ文学の授業でクライストの「こわれがめ」を取り上げるとき、喜劇的な外形の中に人間の欺瞞と正義の問題が潜む構造が議論になります。
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