ブラッグの反射条件とは?
ぶらっぐのはんしゃじょうけん
ブラッグの反射条件とは、X線が結晶の格子面で強め合う干渉を起こす角度と波長の関係を示した法則で、結晶構造解析の基礎となる式です。
ブラッグの反射条件(ブラッグの法則)は、ウィリアム・ヘンリー・ブラッグと息子のウィリアム・ローレンス・ブラッグが1913年に発見した法則で、X線結晶学の根幹をなす関係式です。両者はこの業績により1915年にノーベル物理学賞を受賞しました。
法則の内容は、nλ = 2d sinθという式で表されます。ここでnは正の整数(回折次数)、λはX線の波長、dは結晶内の格子面間隔、θはX線と格子面のなす角(ブラッグ角)です。この条件を満たすとき、各格子面で反射したX線が互いに強め合い、強い反射(回折)ピークが観測されます。
仕組みとして、X線は結晶内の規則的に並んだ原子の層(格子面)に当たって反射します。隣接する格子面からの反射波の光路差が波長の整数倍になるとき、位相がそろって建設的干渉が起き、強い信号となります。この光路差が2d sinθです。
応用分野は多岐にわたります。
- タンパク質や核酸の立体構造決定(X線結晶構造解析)
- 金属・鉱物・半導体の結晶格子定数の測定
- 新素材開発における相同定
- X線分光装置の設計
DNAの二重らせん構造発見もX線回折データが決定的な証拠となっており、ブラッグの法則がいかに現代科学の基盤であるかがわかります。
使い方・例文
タンパク質の結晶をX線に当て、ブラッグ条件を満たす角度で生じた回折スポットのパターンを解析することで、薬の標的となる酵素の立体構造が明らかになります。製薬研究で日常的に使われる手法です。
この用語をシェア
最終更新: