フィッシャー情報量とは?
ふぃっしゃーじょうほうりょう
フィッシャー情報量とは、観測データがパラメータについて持つ情報の量を表す統計的指標で、推定精度の理論的限界を与えるものです。
フィッシャー情報量(Fisher information)とは、確率分布のパラメータに関して、観測データがどれだけの「情報」を含んでいるかを定量化した統計量です。統計学者ロナルド・フィッシャーが導入しました。
数学的には、対数尤度関数のパラメータに関する二乗偏微分の期待値(または対数尤度の二階偏微分の負期待値)として定義されます。直感的には、尤度関数のカーブが鋭く尖っているほどパラメータが一点に絞り込まれており、フィッシャー情報量が大きいことを意味します。
フィッシャー情報量が重要な理由と応用は次のとおりです。
- クラメール・ラオ下界の分母として登場し、不偏推定量の分散の理論的最小値を定める
- 十分統計量の特定に使われる
- ベイズ統計でのジェフリーズ事前分布の構成に用いられる
- 情報幾何学では統計多様体のリーマン計量として解釈される
フィッシャー情報量が大きいほど、そのパラメータを精度よく推定できる可能性があることを意味します。医学・工学・信号処理など、推定精度の限界を理論的に把握したい場面で基礎として利用されます。
使い方・例文
「フィッシャー情報量を計算することで、この実験設計のもとでは正確な母数推定に必要なサンプル数を理論的に評価できる」という形で使われます。
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