ファービー(ムハンマド・イブン・ムハンマド・アル=ファーラービー)とは?
ふぁーびーむはんまどいぶんむはんまどあるふぁーらーびー
アル=ファーラービーとは、イスラム哲学の基礎を築いた10世紀の中央アジア出身の哲学者・音楽理論家です。
ムハンマド・イブン・ムハンマド・アル=ファーラービー(Al-Farabi、872年頃〜950年頃)は、中世イスラム世界最大の哲学者の一人で、「第二の師(ムアッリム・アッサーニー)」と称されました。第一の師はアリストテレスを指し、その称号はファーラービーの哲学的権威の高さを示しています。現在のカザフスタン付近にあたるファーラーブ出身とされます。
ファーラービーの最大の功績は、ギリシア哲学——とくにプラトンとアリストテレスの思想——をアラビア語に翻訳・注釈し、イスラム神学と融合させたことです。彼はアリストテレス論理学の体系的な解説を著し、後の哲学者イブン・シーナー(アヴィセンナ)やイブン・ルシュド(アヴェロエス)に深い影響を与えました。
主な業績と関心分野は次のとおりです。
- 政治哲学:理想国家と徳の高い統治者像を論じた『完全国家の住民の意見』
- 音楽理論:音楽の数学的・哲学的基礎を体系化した『音楽大全』
- 論理学・形而上学:アリストテレスの著作への詳細な注釈
- 心理学:霊魂論と知性論の統合的考察
ファーラービーの哲学はイスラム世界の知的黄金期を象徴するものであり、後のヨーロッパのスコラ哲学にも翻訳を通じて波及しました。音楽理論家としても中世イスラム世界で最高水準の業績を残した、希有な学者です。
使い方・例文
イスラム哲学史の文脈で「アリストテレス哲学をイスラム世界に伝えた人物」として紹介され、哲学・音楽・論理学の教科書に登場します。
この用語をシェア
最終更新: