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バール神とは?

ばーるしん

バール神とは、古代カナン・フェニキアを中心に崇拝された嵐と豊穣の神であり、旧約聖書にも登場する重要な神格です。

バール(Baal)とは、古代中東のカナン・フェニキア・ウガリットなどで広く崇拝された神格の総称です。セム語で「主・支配者」を意味し、複数の地方神として各地に異なる形で信仰されました。

最も著名なのはウガリット神話に登場するバール・ハダドであり、嵐・雷・雨・豊穣を司る神とされました。農耕社会において雨はまさに生命の根幹であったため、バールは農民にとって欠かせない存在でした。神話の中でバールは死の神モートや海の神ヤムと戦い、宇宙的秩序を維持する英雄的な役割を担っています。

バール信仰の主な特徴は次のとおりです。

  • 嵐・雷・雨・豊穣と結びついた自然神
  • 地域ごとに「バール・ベク」「バール・シドン」など固有名で呼ばれた
  • 神殿での儀礼と季節農耕儀礼が中心
  • イシュタル(アシュタルト)と対をなす神話的存在

旧約聖書では、イスラエル民族が唯一神ヤハウェへの信仰を守る中で、バール崇拝はたびたび「偶像崇拝」として批判・禁じられています。列王記などではエリヤ預言者とバールの祭司との対決が劇的に描かれており、バールはヤハウェ信仰の「対立軸」として位置づけられています。

使い方・例文

旧約聖書の列王記上において、預言者エリヤがバールの祭司450人と対決し、どちらの神が火を降らせるかを競い合う場面は、バール神の信仰がイスラエル社会でいかに大きな力を持っていたかを示す有名なエピソードです。

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