ハリー・ヘスとは?
はりーへす
ハリー・ヘスとは、海底拡大説を提唱したアメリカの地質学者・海軍士官で、プレートテクトニクス理論の礎を築いた人物です。
ハリー・ヘス(Harry Hammond Hess、1906〜1969年)は、アメリカ合衆国の地質学者・鉱物学者であり、海軍少将も務めた科学者です。プリンストン大学で長年研究を続け、20世紀の地球科学に革命をもたらした「海底拡大説」の提唱者として世界的に知られています。
ヘスが1960年代初頭に発表した海底拡大説の核心は、中央海嶺から新しい海洋地殻が継続的に生まれ、古い地殻は海溝に沈み込んでいくという考えです。この動的な地球観は、当時の固定的な大陸観を根本から覆しました。第二次世界大戦中に海軍の輸送艦艦長として従軍したヘスは、その航行中も海底の深さを継続して測定し続け、海底地形に関する膨大なデータを収集しました。この地道なデータ収集が、後の発見の基盤となりました。
彼の理論は、以下の観察事実によって支えられています。
- 中央海嶺が地球上で最も活発な火山帯であること
- 中央海嶺から離れるほど海底の岩石が古くなること
- 大洋底の年齢が大陸地殻に比べて著しく若いこと
- 海底堆積物が海嶺近くで薄く、遠ざかるほど厚くなること
ヘスの海底拡大説は、後にヴァイン=マシューズ仮説(海底岩石の磁気縞模様の発見)によって強力に裏付けられ、現代のプレートテクトニクス理論へと発展しました。地球科学の歴史における最大の転換点のひとつをもたらした人物として、今日も高く評価されています。
使い方・例文
地学の授業や教科書で「海底拡大説」「プレートテクトニクス」が登場する際に、その先駆者としてハリー・ヘスの名前が必ず取り上げられます。
この用語をシェア
最終更新: