ナポリの和音とは?
なぽりのわおん
ナポリの和音とは、長調・短調の両方で用いられる特殊な和音で、主音の半音上の音を根音とする長三和音のことです。
ナポリの和音(Neapolitan chord)は、西洋音楽の和声法における特殊な和音のひとつです。ある調の第2音(長2度上の音)を半音下げた音、すなわち主音の短2度上(フラットII)を根音とする長三和音を指します。記号では「N」または「♭II」と表記されます。
例えばハ短調(Cマイナー)では、第2音のレ(D)を半音下げたレ♭(D♭)を根音とし、D♭・F・A♭で構成されるD♭長三和音がナポリの和音です。長調でも借用和音として使用されます。
この和音の特徴と用法は次のとおりです。
- 主に第一転回形(第3音を最低音に置く形)で使用されることが多い
- ドミナント(属和音)の前に置かれ、終止感を強める役割を果たす
- 暗く感傷的・劇的な色彩を音楽に加える効果がある
- バロック後期から古典・ロマン派にかけて広く用いられた
名称の由来は17〜18世紀にナポリで活躍した作曲家たちがこの和音を好んで使用したことによります。スカルラッティやペルゴレージなどのナポリ楽派の作品に多く見られ、その後ベートーヴェンやシューベルトの作品にも効果的に取り入れられました。現代のポップスやジャズでも独特の情感を生み出すために用いられます。
使い方・例文
ピアノソナタの終止部でナポリの和音が現れると、ドラマチックな緊張感が高まり、そのあとの解決がより印象的に聴こえます。
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