デナリウスとは?
でなりうす
デナリウスとは、古代ローマで広く流通した銀貨であり、ローマ帝国経済の基軸通貨として長年にわたり使用されました。
デナリウス(Denarius)は、古代ローマで紀元前211年ごろに導入された銀製の硬貨です。共和政ローマ期から帝政期にかけて約500年にわたって流通し、ローマ帝国全土における日常的な取引の中心を担いました。
その名称はラテン語で「10を含むもの」を意味し、当初は10アスに相当する価値を持っていました。のちに価値基準が変更されましたが、名称はそのまま残りました。硬貨の表面には皇帝や神々の肖像が刻まれ、政治的なプロパガンダの道具としても機能しました。
デナリウスが歴史に与えた影響は通貨の枠を超えます。
- ローマ軍兵士の給与の基準単位として使われた
- 属州への経済的影響力を広める手段となった
- 帝政末期には財政悪化により銀含有量が激減し、インフレを招いた
- 英語の「penny」やフランス語の「denier」など後世の通貨名の語源になった
デナリウスの衰退はローマ経済の崩壊と連動しており、貨幣史・経済史の観点から重要な研究対象となっています。現代の「d」というペニーの略記号も、このデナリウスに由来しています。
使い方・例文
新約聖書の「カエサルのものはカエサルに」という記述でイエスが手にしたコインも、デナリウスとされています。また、ローマ時代の遺跡発掘調査では当時の経済状況を示す資料としてデナリウスが多数出土しています。
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