ダマール樹脂とは?
だまーるじゅし
ダマール樹脂とは、東南アジア産の天然樹脂で、油彩画のワニス(仕上げ塗料)や絵具の媒材として古くから使われてきた素材です。
ダマール樹脂(ダマールじゅし、Dammar resin)は、東南アジア・インドネシア・マレーシアなどに自生するフタバガキ科の樹木から採取される天然樹脂です。「ダンマール」とも表記されます。主に絵画制作の分野で、ワニスや絵具の媒材・展色剤として広く用いられてきました。
絵画での主な用途は以下のとおりです。
- 仕上げワニス:テレピン油などに溶かして油彩画の表面に塗り、光沢を与え保護する
- リタッチワニス:乾燥途中の絵画に塗り、沈み(色の艶消し)を回復させる
- メディウム:油彩絵具に混ぜて透明感・光沢・流動性を調整する
ダマール樹脂の特徴は、マスチック樹脂と比べて入手しやすく低コストである点、テレピンへの溶解性が高く扱いやすい点が挙げられます。一方で、長期間が経過すると黄変・白濁(ブルーミング)が生じやすいという欠点もあります。美術館などでは修復の際にダマールワニスを除去し、より安定した合成樹脂ワニスに置き換える事例も増えています。
歴史的には17世紀以降のオランダ・フランドル絵画などで広く用いられてきました。現代の油彩画家もスタジオワークでしばしばダマールワニスを活用しています。
使い方・例文
油彩画が完全に乾燥した後、ダマール樹脂を溶かしたワニスを表面に薄く塗ることで絵具の色が鮮やかに引き立ち、埃や汚れからも保護されます。
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