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マスチック樹脂とは?

ますちっくじゅし

マスチック樹脂とは、地中海原産のウルシ科の低木から採れる天然樹脂で、絵画のワニスや修復材として長い歴史を持つ素材です。

マスチック樹脂(マスチックじゅし、Mastic resin)は、ギリシャのキオス島を中心とした地中海地域に自生するウルシ科の低木「レンティスク(Pistacia lentiscus)」の樹皮に傷をつけ、滲み出た樹液を固めた天然樹脂です。古代ギリシャ・ローマ時代から薬用・食品添加物・接着剤・塗料として利用されてきた歴史的な素材です。

絵画・工芸の分野では主に以下のように使われます。

  • 絵画用ワニス:テレピン油に溶かして油彩画の仕上げに使い、透明な光沢層を形成する
  • 修復用接着剤:古典絵画の補修・裏打ちなど文化財修復の分野で活用される
  • メディウム:絵具の流動性や透明感を高める展色剤として使用する

マスチック樹脂の特長は、やや温かみのある透明感と比較的高い光沢にあります。しかし時間が経つにつれて黄変しやすく、また寒冷地では白濁する「ブルーミング」現象が起きやすいとされています。ダマール樹脂より高価で希少なため、現代では代替品が用いられることも多くなっています。

食品の分野ではキオス島の特産品として「マスティハ」という名でガムや菓子・リキュールに利用されており、独特の松脂に似た清涼感ある香りが親しまれています。

使い方・例文

ルネサンス期の巨匠も愛用したとされるマスチック樹脂ワニスは、絵画修復家が古典油彩画の表面に塗られた古いワニスを分析する際にしばしば検出されます。

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