ダダイスムとは?
だだいすむ
ダダイスムとは、第一次世界大戦中に生まれた前衛芸術運動で、既存の美的価値観や合理主義を否定し、無秩序と偶然性を肯定する姿勢を特徴とします。
ダダイスム(Dadaism、またはDada)は、1910年代中頃にスイスのチューリッヒを中心に発生した国際的な前衛芸術・文学運動である。第一次世界大戦がもたらした社会の混乱と破壊に対する反動として生まれ、理性・道徳・美学といった西洋近代の価値観そのものに根本的な懐疑を向けた。
ダダの語源については諸説あり、フランス語で「木馬」を意味するとも、偶然に辞書を開いたページから選んだとも言われ、その不明瞭さ自体がダダの精神を体現している。運動の主要拠点はチューリッヒのキャバレー・ヴォルテールであり、詩の朗読・音楽・パフォーマンスが混在した実験的な夜会が催された。
ダダイスムの表現的特徴には以下が挙げられる。
- コラージュやフォトモンタージュによる脱文脈化
- レディメイド(既製品をそのまま芸術作品とする手法)の提示
- 無意味な言語遊びや偶然性の重視
- 既存の芸術制度・ギャラリー・批評への挑発
代表的な作家としてマルセル・デュシャン、ハンス・アルプ、トリスタン・ツァラらがいる。ダダイスムはその後シュルレアリスム(超現実主義)や抽象表現主義など20世紀を代表する様々な芸術運動に影響を与えた。反芸術であることを標榜しながら芸術史に深く刻まれたという逆説が、ダダの本質を象徴している。
使い方・例文
「マルセル・デュシャンが男性用便器をそのまま展覧会に出品した作品『泉』は、ダダイスムの精神を体現する最も有名な例のひとつである。」
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