タングステン重合金とは?
たんぐすてんじゅうごうきん
タングステン重合金とは、タングステンを主成分としてニッケル・鉄・銅などを添加した合金で、高密度・高強度・放射線遮蔽性を活かして産業・医療・軍事に用いられる材料です。
タングステン重合金とは、タングステン(W)を主成分(通常90〜98重量%程度)とし、ニッケル(Ni)・鉄(Fe)・銅(Cu)などを数%配合した合金です。英語ではTungsten Heavy Alloy(WHA)とも呼ばれます。純タングステンは非常に脆く加工が難しいため、少量の結合金属を加えることで延性・加工性・強度を向上させています。
タングステン重合金の主な特性は以下の通りです。
- 密度が約17〜18.5 g/cm³と非常に高く、鉛に近い遮蔽性能を鉛より小さい体積で発揮できる
- 融点の高さ(タングステン自体の融点は約3422℃)に由来する高温耐性
- 優れた機械的強度と耐摩耗性
- 毒性の高い鉛の代替材料として環境負荷が低い
主な用途としては、放射線遮蔽材(医療用X線・CT装置のコリメータ、原子力施設の遮蔽体)・防衛・軍事用(運動エネルギー弾の弾芯、貫徹弾頭)・スポーツ用品(ダーツのバレル、釣り用の重り)・精密機械部品(ガバナウェイト、振動制御用バランスウェイト)などが挙げられます。近年はゴルフクラブのウェイト調整にも活用されています。
製造には粉末冶金(焼結)が主に用いられ、タングステン粉末と結合金属粉末を混合・成形後に高温で焼結して製品が作られます。
使い方・例文
「医療用CT装置にはタングステン重合金製の遮蔽板が使われており、不要な方向への放射線を遮断している」「プロダーツ選手はタングステン重合金製のバレルの重量バランスを細かく選ぶ」といった場面で登場します。
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