タツノオトシゴ属とは?
たつのおとしごぞく
タツノオトシゴ属とは、直立した独特の体型と雄が育児嚢で子を育てる習性で知られる、ヨウジウオ科に属する小型海水魚の属です。
タツノオトシゴ属(学名:Hippocampus)は、トゲウオ目ヨウジウオ科に分類される海水魚の属です。「タツノオトシゴ(竜の落とし子)」の名は日本語由来で、その龍に似た頭部の形から付けられました。英語ではギリシャ語の「海の馬」に由来する「seahorse(シーホース)」と呼ばれています。
タツノオトシゴ属の魚は多くの点で他の魚類と大きく異なります。まず体が骨板で覆われた硬い外骨格を持ち、鱗を持ちません。体を直立させて泳ぎ、尾は物に巻き付けられる把握器官となっています。背びれを高速で波打たせることで推進力を得ますが、遊泳能力は低く、海流に逆らうことが苦手です。
最も特異な特徴は繁殖方法で、雄の腹部にある「育児嚢」の中で受精・発育が行われます。雌が卵を育児嚢に産みつけ、雄が妊娠して稚魚を産むという、動物界でも極めて珍しい雄の妊娠・出産が見られます。種によっては一度に数百〜数千の稚魚を産みます。
世界中の温帯〜熱帯の浅海に約45〜50種が分布し、サンゴ礁・藻場・マングローブなどを生息地とします。環境変化や乱獲、漢方薬素材としての需要などにより多くの種が絶滅危惧状態にあります。
使い方・例文
水族館の展示や海洋生物の図鑑で「雄が子育てをする珍しい魚」として取り上げられるほか、漢方薬の素材として「海馬(かいば)」の名で扱われる場面でもタツノオトシゴ属が登場します。
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