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スピンホール効果とは?

すぴんほーるこうか

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スピンホール効果とは、電流が流れると電子のスピンの向きによって横方向に分離し、スピン流が生じる量子力学的な現象です。

スピンホール効果(Spin Hall Effect、SHE)とは、電子が物質中を流れる際に、スピン(電子が持つ固有の角運動量)の向き(上向きスピンと下向きスピン)によって電子の散乱方向が異なり、電流方向に垂直な方向にスピン流(電荷の移動を伴わないスピンの流れ)が生成される現象です。スピン軌道結合と呼ばれる量子力学的相互作用が主要なメカニズムとなっています。

通常のホール効果は磁場の存在下で電荷を持つ粒子が横方向に偏向する現象ですが、スピンホール効果は磁場なしで起こり、電荷の偏りではなくスピンの偏りを生じさせます。上向きスピンの電子と下向きスピンの電子が電流方向に対して反対の横方向へ散乱されるため、両端に逆向きのスピン蓄積が生まれます。

スピンホール効果には大きく2種類があります。

  • 外因性スピンホール効果:不純物による散乱(スキュー散乱・サイドジャンプ)によるもの
  • 内因性スピンホール効果:物質のバンド構造に起因するもの(ベリー位相と関連)

スピンホール効果はスピントロニクス(スピンを情報担体とする電子工学)において非常に重要な現象です。磁気メモリ(STT-MRAMなど)の書き込み機構や、スピン流を用いた消費電力の少ないデバイスの開発に向けた研究の中心的なテーマとなっています。タングステン・白金などの重金属が大きなスピンホール角を持つとして研究されています。

使い方・例文

スピントロニクスや次世代メモリの研究を解説する記事で「スピンホール効果を利用して磁気メモリの書き込みを省電力化する」という形で登場する物理現象です。

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