ジヒドロオロターゼとは?
じひどろおろたーぜ
ジヒドロオロターゼとは、ピリミジン塩基の新規合成経路において、カルバモイルアスパラギン酸を環化してジヒドロオロト酸を生成する反応を触媒する酵素です。
ジヒドロオロターゼ(Dihydroorotase、DHOase)は、ピリミジンヌクレオチドの生合成経路(デノボ合成)における第3段階の反応を触媒する酵素です。基質であるN-カルバモイル-L-アスパラギン酸(カルバモイルアスパラギン酸)の分子内環化脱水反応を行い、L-ジヒドロオロト酸を生成します。この反応には亜鉛イオンが補因子として必要です。
ヒトを含む哺乳類では、ジヒドロオロターゼは単独の酵素として存在するのではなく、CADと呼ばれる三機能酵素の一部として機能しています。CADはカルバモイルリン酸合成酵素II(CPS II)・アスパラギン酸トランスカルバモイラーゼ(ATCase)・ジヒドロオロターゼの3つの触媒ドメインを一つのポリペプチド鎖に持つ複合酵素です。
ピリミジンヌクレオチド(UTP・CTP・dTTPなど)はDNA・RNAの構成塩基として細胞増殖に不可欠です。細胞が急速に増殖する際にはデノボ合成が活性化され、ジヒドロオロターゼを含む経路が重要な役割を担います。このため、がん細胞の増殖を抑制する薬物標的としても注目されています。また、フルオロウラシル(5-FU)など一部の抗がん剤はこの経路に関連する酵素を阻害することで効果を発揮します。
使い方・例文
がん生物学の研究では、急速増殖するがん細胞においてCAD(ジヒドロオロターゼを含む三機能酵素)の発現亢進が観察されており、抗腫瘍薬の標的として研究されています。
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