シアン化ナトリウムとは?
しあんかなとりうむ
シアン化ナトリウムとは、青酸ナトリウムとも呼ばれる猛毒の無機化合物で、金の精錬や工業めっきに広く使われる物質です。
シアン化ナトリウム(NaCN)は、シアン化物イオン(CN⁻)とナトリウムイオン(Na⁺)からなる無機化合物です。別名青酸ナトリウムとも呼ばれます。白色の固体(粉末または塊状)で、水に溶けやすく、湿気や酸と接触するとシアン化水素(青酸ガス、HCN)を発生させます。
シアン化ナトリウムは非常に強い毒性を持ちます。体内に入ると細胞内のチトクロム酸化酵素と結合し、細胞が酸素を利用できなくする(細胞呼吸の阻害)ことで、急速に組織への酸素供給を遮断します。経口・吸入・皮膚吸収いずれの経路でも危険であり、ごく少量で致命的になり得ます。このため取り扱いには法規制があり、専門的な設備と資格が必要です。
一方で、工業的にはきわめて重要な化学薬品でもあります。主な用途は以下のとおりです。
- 金・銀の湿式製錬(シアン化法):鉱石から金を溶かし出す浸出剤として世界的に大量使用される
- 電気めっき:金・銀・銅などのめっき浴の成分として利用
- 有機合成:ニトリル化合物など各種化学品の原料
- 農薬・殺虫剤:一部の用途に限定的に使用
環境への影響も大きく、河川や土壌への流出は生態系に深刻な被害をもたらします。鉱山精錬施設での廃液管理は国際的な環境問題として取り上げられることがあります。日本では毒物及び劇物取締法により毒物に指定されており、製造・販売・使用に厳しい規制が設けられています。
使い方・例文
シアン化ナトリウムは金鉱石の精錬プロセスや、化学の教科書でシアン化物の毒性メカニズムを説明する際に登場する物質です。
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