サンチーのストゥーパとは?
さんちーの すとぅーぱ
サンチーのストゥーパとは、インド中部に位置する仏教建築の傑作で、現存する最古のストゥーパ群のひとつとして世界遺産に登録されています。
サンチーのストゥーパは、インドのマディヤ・プラデーシュ州サンチーの丘の上に建つ仏教建造物群の総称です。ストゥーパとは仏陀や高僧の遺骨(舎利)を納めるための半球形の墳丘建築であり、仏教寺院建築の原型となったものです。
サンチーの建造物群の中で最も重要なのが「大ストゥーパ(第1ストゥーパ)」で、マウリヤ朝のアショーカ王(在位:紀元前3世紀頃)が仏陀の遺骨を祀るために建立したとされています。その後、スンガ朝やサータヴァーハナ朝の時代に拡張・装飾が施され、現在の姿に近いものになりました。
特筆すべきは四方に設けられたトーラナ(装飾門)で、仏陀の生涯・ジャータカ(本生譚)・仏教説話を描いた精緻な浮彫が施されています。これらは紀元前1世紀頃に制作されたもので、初期仏教美術の最高傑作と評されます。サンチーの遺跡群の概要は以下の通りです。
- 第1ストゥーパ:大ストゥーパ、最も保存状態が良い
- 第2・第3ストゥーパ:弟子や聖者の舎利を納める
- 寺院・僧院跡:複数の建築遺構
サンチーは仏教がインドで衰退した後も忘れられた状態で保存され、19世紀にイギリスの探検家によって再発見されました。1989年にユネスコの世界遺産に登録されており、インド仏教美術と建築の発展を理解する上で最も重要な遺跡のひとつです。
使い方・例文
仏教美術史の授業や古代インド文明の解説では、サンチーのストゥーパが「初期仏教の象徴的建造物」として取り上げられ、トーラナの浮彫は仏教図像学の入門教材として広く活用されます。
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