コルポラル・マイムとは?
これぽらるまいむ
コルポラル・マイムとは、20世紀フランスのエティエンヌ・ドゥクルーが体系化した、身体全体の動きを精密に訓練するマイムの技法です。
コルポラル・マイム(Corporeal Mime / mime corporel)は、フランスの俳優・マイマーであるエティエンヌ・ドゥクルー(Étienne Decroux, 1898〜1991)が生涯をかけて構築した身体表現技法です。「コルポラル」とはラテン語で「身体の」を意味し、身体そのものを表現の根本とする思想が名称に表れています。
ドゥクルーは、コメディアン・デラルテの伝統やジャック・コポーの演劇改革に影響を受けながら、顔や手に頼らず胴体(トルソ)と四肢全体を精密に制御することで感情や物語を表現する独自の文法を開発しました。従来のマイム(パントマイム)がジェスチャーや表情に頼るのとは一線を画し、より抽象的・彫刻的な身体表現を目指しました。
コルポラル・マイムの主な特徴は以下のとおりです。
- 胴体を表現の中心に置き、脊椎の分節運動を重視する
- 重力・バランス・テンションなど物理的原理を意識した動きの訓練
- 感情の直接表現ではなく、動きの質を通じた詩的表現を追求する
- テクニックの学習に数年単位の訓練が必要とされる
ドゥクルーの弟子にはジャン=ルイ・バロー、マルセル・マルソーらがいます。現代の身体演劇・物理演劇(フィジカルシアター)に大きな影響を与え、世界各地の演劇学校で今も教えられています。
使い方・例文
演劇学校の身体訓練のカリキュラムや、フィジカルシアターのワークショップで「コルポラル・マイムの基礎」として胴体の分節運動を学ぶ場面に登場します。
この用語をシェア
最終更新: